
私たちが何か質問をしたとき、相手方からの回答が「まだ決まっていません」であった場合、
「だいたいの方向性は決まっているが教えたくない(まだ秘密にしておきたい)」
であるケースがほとんどです。少なくとも私の周辺ではそうです。
ですので「まだ決まっていません」と言われた場合、私たちは
引き下がる or 追求する を選択する必要があります。
「まだ決まっていません」は、心理戦スタートの合図。
そう認識してしまって良いのではないかと思います。
先日、私の所属組織で大幅な組織変更の検討が始まったとき
課長が部下たちを集め「来月から2つの課を統合することになります」と展開されました。
自分の所属する課での話ですので、部下としては多少なりとも不安や期待が出ます。
部下「今の人数のままで課だけ統合するのですか?」
課長「まだ決まっていません」
部下「他部署に異動する人も出るのですか」
課長「それもまだ決まっていません」
といった程度の質疑でその場は終了しました。
その後日、ある部下の異動が決まり、課長は異動する人を会議室に呼んでその旨を伝えたとき、
部下が「他には何人くらいが異動するのですか?」と聞くと
課長は「まだ決まっていない」と答えました。
前々から何となく思ってはいましたが、このケースを目の当たりにし「まだ決まっていない」は「決まっているけど隠したい」ときに使われる言葉なのだと、気付くに至りました。
「まだ決まってない」と言われたとき、相手としては「言いたくない」わけですから、できるだけ引き下がっておくのが無難です。聞き分けの良い人と思ってもらえます。
いちいち詮索してくる人は「うざい人」と認識され、以後より情報は絞られることになります。
とはいえ、もっと情報を得ておきたいこともあります。
その場合、相手は「言いたくない」のを前提として誘導尋問していく必要があります。
答えを推理し、その答え合わせのための質問をし、それなりに推理の精度を高められたら引き下がる。そうすれば「うざい人」とまでは思われにくいです。
このときの答え合わせ質問は「 はい or いいえ 」 で答えられる、ドラクエ勇者さま向けの質問が良いです。皆さん嘘はつきたくないので、正しい 「はいorいいえ」を回答してくれる可能性が高いです。
まぁ私も隠しておきたいことを聞かれた場合、「まだ決まっていない」と言っているわけで、咄嗟にそう言ったときは、相手の追求に備える必要があるわけです。
追求されたときに私が良く使うのは「分からない、聞いてない。どう思う?」といった、知らないふり+逆質問ですかね。
これで相手が自分の推理を話したら、「じゃあそうなのかもしれないですねー」と返せば、その場での追求は終わったりします。
といった感じで、根本は「言いたくない」ことを無理に言わせようとする駆け引きなわけです。なので、できれば引き下がっておくことで、聞き分けの良い人と思われておいた方がベターです。
その方が結果的に必要な情報が必要なタイミングで集まってくるようになります。
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